何かに挑戦しようとする時に「恐れ」はつきものです。「恐れ」を押さえ込むことで、果敢に挑戦することも出来ますが、解消するという選択肢もあるのかもしれません。

平尾健悟さんは現在、ブロガー・経営者・会社員と3つの肩書きを持っています。新卒で社会に出た当初は、フリーランスとして働き始めました。ブログの収入源がある平尾健悟さんは、生きていくには全く困らない状況。しかし、より高い挑戦をしようにも進む方法がわからず、ZaPASSのコーチングを受けることにしました。

平尾さんにとってコーチングは、進む道を明確にする機会になっただけでなく、挑戦につきものの「恐れ」を解消する時間でもあったそう。「恐れ」を作り出していたものはなんだったのでしょうか。挑戦することへの不安を晴らし、次の一歩を踏み出したいと願うあなたに届けたい一本です。

(※本記事は2020年に取材したものをリメイクしてお届けしています)

コンフォートゾーンを抜ける機会を求めて

僕がコーチングを受け始めたのは、2019年2月からです。普段は「ゴーゴーケンゴ」という名でブロガーとして活動しながら、国内最大級のブログサロンを運営しています。他にも、独自トークンを活用したシェアハウス「トークンハウス」の経営や、最近は(株)もしもでフルリモートの会社員としても働いています。

大学卒業後、僕はフリーランスになることを選びました。フリーランスは大きな制約なく活動できる一方で、フィードバックを貰うきっかけがあまりありません。1人で仕事をしていると、コンフォートゾーンを抜け出しづらい感覚があって、上司がいないことは機会損失ではないかと考えていました。

ブログの収益があったので、このまま生きていても金銭的に死ぬことはありません。でも、心の中に常にある「このままでいいのか」という焦り。本当はもっと挑戦したい気持ちがあるのに、どう進めていけばいいのか、道が見えない。誰かに相談して叱咤激励してもらえる機会を作らねば、と思って始めたのが、ZaPASSのコーチングだったんです。

長年抱えていた「父親」との確執に変化が

コーチングでは、仕事から家族の話まで、あらゆる相談をしました。中でも印象に残っているのは、僕の母親がくも膜下出血で倒れた日のこと。僕は拠点のカンボジアにいて、すぐに実家へ戻りたい気持ちと、昔から関係の良くない父親と顔を合わせたくない気持ち、“そう思う自分への嫌悪感”に苛まれ、葛藤していました。

物心ついた時から、父には自分の全部を否定されている気がして、「当分は理解し合えることはない」と、反発心から自分の中で蓋をしていたんです。そのことを、コーチである岡田さんに打ち明けると、「健悟さんが巨人になったつもりで父親を見ると、父親の存在はどう感じますか?」と問いかけられました。

試しに頭の中で、巨人の自分に小さな父親が「わーわーっ」と何か言っている姿を想像してみたんです。初めての体験でしたが、父親を小さく想像しただけで不思議と「色々言われたとしても、もう大丈夫かもしれない」と思えて。相談前に感じていた、父親と顔を合わせたくない抵抗感が減って、心がすっと軽くなっていきました。

その後、急いで一時帰国し、両親と対面。入院している母の側で、不安そうにしている父を見て「お父さんも人間なんだな」と思えて、人としての距離感が少しだけ近づいた気がします。僕一人では選べなかった選択に背中を押してもらった、忘れられない体験です。

自分で作り出してた「恐れ」からの解放

コーチングを受ける中で、仕事でより良い選択が出来たこともありました。「トークンハウス」共同創業者と自分の、2人分の“役員報酬をゼロにする案”について相談した時のことです。経営陣とメンバーの報酬差を無くすことで、メンバーが持っている不満を解消し、より主体的なコミットを引き出そうという考えでした。

しかし、コーチの問いかけによって、責任範囲が不明確になることでメンバーが感じる不安や、エンジェル投資家への説明の必要性など、考え尽くせていなかった観点に気付かされて。役員報酬をゼロにする案は、インパクトもあって、上手くいくだろうと盲目的になっていたところに、もう一度冷静に考える機会をもらったんです。

その結果、報酬は変えずにいくことを決めました。その代わり、みんなで「トークンハウス」を作っていきたい思いを、創業一周年のイベントで伝えることにしたんです。

イベントでは、今後の方針や体制を含め発表すると、みんなはすんなりと受け入れてくれました。その上、気持ちが伝わったのか、メンバー同士の繋がりも一層強くなったと感じています。そもそも、メンバーが不満を持っているという想像は、僕らが頭の中で作り出していただけで、現実ではなかったんです

振り返ると、僕は自分の中で勝手に「父親の怖い人物像」や「不満を抱えているメンバーの姿」を想像して、物事を判断していたのかもしれません。しかし、そのバイアスを外して周囲の人と関わってみると、全く違った未来を迎えることができました。

そんな経験が、僕を、挑戦することへの「恐れ」から解放してくれた。どれだけ物事がうまくいかずに追い込まれた時でも、自分の殻に閉じこもらず周りの人と関われば、安心な関係性を築くことができることを学んだのです。

今後も、一緒に働く仲間や、フラットに相談できるコーチのような人に、迷いも不安も分かち合いながら、更なる挑戦を続けていきたいと思っています。

(※平尾さんは2021年から、『コーチングの魅力を正しく、わかりやすく伝える』をコンセプトにしたコーチング専門ブログ「コーチングタイムス」を運営されています。)

[取材構成編集・文] 水玉綾・林将寛・佐藤史紹  [撮影] 伊藤圭

Beingは、
ひたむきに生きるビジネスパーソンが打ち明けた、
純粋な願いたちを集めました。

人として、組織として、社会として、
本当はどう在りたいか。

組織と事業の成長、取り巻く環境変化のなかで
ときに矛盾や葛藤、経済合理性にもがきながら
彼らがBeing-在り方-を磨いてきた過程とは。

ここでしか語られることのない
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さあ、本当の願いからはじめよう。

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