大竹真由さん(画像左)、竹内基真さん(画像右)【課題・導入背景】・管理職の意識変容・行動変容をサポートしたい・マネージャー自身のビジョンとリーダーシップの開発を行いたい 【導入内容】・1 on1 コーチング(マネージャー) 【成果】・管理職の行動変容・メンバーとのコミュニケーション方法の変容や関係性の向上・“普段は出せない悩みを吐き出す場”として1on1コーチングを活用し、マネージャー陣のwell-beingが向上“管理職は孤独”…管理職や部下をマネジメントする立場を経験された方は、一度は感じたことのある葛藤ではないでしょうか。社内では本音を出せず、悩みを相談できる相手もいない。そんな悩みやひっかかりが、本来の力を発揮しきれない要因になっていることもあります。大手エネルギー開発会社である(株)INPEXでは、2021年初旬よりジェネラルマネージャー(以下、GM)を対象にコーチングを導入。6ヶ月間月1回のコーチングで自分の本音や悩みに向き合ったGMは、他のGMとの繋がりを作ったり、チームマネジメントにコーチングを取り入れたりなど、その行動や意識に変容が生まれています。「コーチングセッションに“普段は出せない悩みを吐き出す場”としての価値を見出したGMが多かった」と話すのは、コーチングの導入を決断した総務本部人事ユニット人材開発グループ マネージャー 大竹真由さんと同グループの竹内基真さん。コーチング導入の経緯やお二人の想い、GMの変容の様子について伺いました。目次管理職の行動変容をサポートすべく、コーチング導入を検討GM研修で出てきた本音やビジョンに、自身の想いを重ねてほしい導入の不安は、ZaPASSへの相談を通して解消“GMは孤独”管理職の本音に寄り添うコーチングコーチにしてもらった聴き方や問いかけを、チームマネジメントに活かす対話の重要性を社内にもっと広めたい管理職の行動変容をサポートすべく、コーチング導入を検討――INPEXが、ジェネラルマネージャー(以下、GM)を対象とするコーチングを導入した理由を教えてください。大竹さん:会社で重要なミッションを担うGMは、ビジョンを描き、その実現が求められる部長層です。そのためには常に視点を高く持ち、自身の部署を率いて成果をあげていく役割を担ってほしいと考えており、昨年初めて、会社や自分自身のビジョンをテーマに議論や討議を行う6ヶ月間にわたるGM研修を実施しました。そして、GMの行動変容の伴走にコーチングが効果的なのではと考え、その研修のフォローアップとしてZaPASSのコーチングの導入に至りました。――研修のみでは、不十分な面があったということでしょうか?竹内さん:研修を実施するだけでは、それぞれの職場に戻った後の行動変容にうまくつながっていかないのではないかという課題感がありました。スキル研修であれば、そのスキルを業務で試すことで経験学習を回すことができますが、今回実施したGM研修ではビジョンなど抽象度の高いものを扱っているので、その後の具体的な行動に正解があるわけではありません。ただし、今までと同じ行動をしていてはいけないという危機意識が芽生えたはずです。せっかく芽生えたその危機感を具体的な行動変容につなげるための支援策は何かないかと議論している中で、コーチングが出てきました。私は、過去にコーチングを学び、その価値を体感していました。いつか新しい取組みのひとつとしてコーチングの導入ができないか、前々から検討していましたが、誰にどのタイミングで、という観点で落とし所が見つかっていませんでした。効果的なコーチング導入のためには何かと接続させる必要がある、と考えていた中でちょうどGM研修があり、検討を進めました。GM研修で出てきた本音やビジョンに、自身の想いを重ねてほしい――コーチング導入に対して、お二人はどんな想いや期待があったのでしょうか?大竹さん:奥にあったのは、「GMをもっとサポートしたい」という想いです。GMに話を聞いてみると、社内の状況に対する不満や危機感、課題意識を持っている方が多くいることがわかりました。それ自体は悪いことではありません。改善すべきことがあって、それに気がついているわけですから。ですが、その危機感や課題意識が部署の方針や身の回りの人間関係への不満に終始してしまっているのは、ちょっと視野が狭いかな、とも感じていました。もう少し広い視野や高い視座を得られれば、不満を抱くだけでなく改善に向けた戦略も立てられるはず、と。そこで、今までマネージャー層までにしか実施していなかった研修体系を見直して、GM研修を企画しました。実施が年末の繁忙期に重なってしまったんですが、そんな中でもGMの皆さんはとても協力的で、研修にも積極的に参加してくれました。そういった姿を見て、「GMのためにできることをやっていきたい」という気持ちがより一層強くなりましたね。竹内さん:GM研修の回を重ねるうちに、GM同士で「こういうことが難しい」「こうありたいよね」といった本音の話が出てくるようになって。“そういう声を普段からもっと聞きたい”といちメンバーとして感じていました。ビジネスの世界でしっかり仕事に取り組むなかでも、苦しいとか、楽しいといった感情を扱うことの大切さをコーチングから学んだので、管理職の人にもそういった感情的な部分を語ってほしい、という願いもありました。一見、感情がない方がスムーズに物事が進むように感じますが、そうして出来たものは誰の思い入れもない無色なものになってしまいます。でも、共感し合いながら、時にはぶつかり合いながら作ったものは、愛着が生まれ、ずっと大事にしよう、より良いものを作ろうという気持ちにつながる可能性がありますよね。せっかく人と人で集まっているなら、感情を込めて進めた方が、仕事本来の面白さ、楽しさに繋がっていくんじゃないかと思っています。そんな個人的な想いもあり、コーチングを通して、GM研修で出てきた本音やビジョンを行動に落とし込むことはもちろん、さらにGM個人の想いや感情を重ねていってほしいと考えていました。導入の不安は、ZaPASSへの相談を通して解消――ZaPASSのコーチングを導入した決め手を教えてください。竹内さん:固定されたプランではなく、こちらの導入したい経緯や目的を軸に柔軟にアレンジしてくださったところです。当社のGMの特徴や研修の内容を踏まえて、セッションの頻度やオンボーディングの流れも相談させていただけたのがありがたかったですね。コーチングの導入にあたって、GMの皆さんに違和感なく受け入れてもらえるかどうか、不安が大きかったので、一緒に考えてもらったところは安心感がありました。ZaPASSは、全GMに個別面談を実施し、コーチング説明や疑問解消に1人ひとり時間を割いてくれるなど、導入部分も助かりました。大竹さん:実は、検討段階では、国際コーチング連盟の民間資格を持つコーチを多く有する企業にお願いした方が安心できるのでは、ということも考えていたんです。竹内さん:ただ、大事にしたかったのは、セッションの時間を、クライアントであるGMにとって価値のある時間にしていただけるのかという観点でした。資格をたくさん持っている方なら安心かというと、必ずしもそうではないと思い、民間資格の有無は本質的には問題ではないという結論になりました。――コーチングを受けたGMからの反応はいかがでしたか?大竹さん:今回のコーチング導入において、希望者を募ったところ、全GMのうち半数以上が手を挙げてくれました。こうした機会があることをありがたがってくれる声が多くありましたね。竹内さん:3分の1くらいは途中で辞めてしまうかもと想定していましたが、皆さん最後までコーチングセッションを終えていただきました。このような真摯に取り組む社風は、弊社の強みの一つだと感じましたし、管理職は第三者的な視点を潜在的に欲しているということも実感しました。“GMは孤独”管理職の本音に寄り添うコーチング――コーチング導入を経て、GMの方々の変化やお二人が得られた気付きはありますか?大竹さん:竹内の話に続いてもう一つ意外だったのが、コーチングセッションに「普段は出せない悩みを吐き出す場」としての価値を見出した方が多いということでした。それは「確たるビジョンを描き、その実現のための行動を支援する」というコーチング導入に対する私たちの期待とは異なるものでしたが、そうした悩みが本来のポテンシャル発揮を妨げている一面もあったのかな、と気づきました。「GMは孤独だから」と話す方もいました。社内の人間には言えなかったけど、第三者であるコーチにはそれが言えるんです、と。GMとして立ち振る舞うために、虚勢を張らなければならないこともある。だからこそ、辛さや弱みを社内の人間には言わずにいたんですね。それはその人にとっての美学なのだと思いますし、否定するものではありません。コーチという社外の方と話せる機会が、GMとしての美学ともフィットしたのだと思います。コーチにしてもらった聴き方や問いかけを、チームマネジメントに活かす――コーチング導入前と導入後で変化は感じられましたか?大竹さん:少しずつですが、変わってきていると感じます。それまでは縦割り意識の強い組織の中で1人で抱えなければならない不満や課題だったのが、隣には悩みを相談できる同じGMがいると気づいたことで、オプションが増えたのかなと。GM同士の横のつながりを作っていくなど、周囲を巻き込み行動し始めた方もいるので、より促進できればと思います。竹内さん:コーチングを受けて明確なビジョンを固めるなり、そこに想いを込めてもらうなりといった変容を期待していましたが、メンバーへの関わり方、コミュニケーションの部分に手ごたえを感じている方が多かったです。例えば、コーチング的関わりを部下とのコミュニケーションに活かそうとしている方。コーチングを経て、自分の部署のメンバー全員と個別で話すということを始めたそうで、「自分がコーチにやってもらった聴き方や問いかけの仕方をやってみた」と話していました。コミュニケーションが大事という気づきに加えて、そこまで踏み込んで行動していただけたのはよかったですね。大竹さん:「なぜやるのか」といった想いの部分をのせてビジョンを語り始めた方もいらっしゃいましたね。コーチングを受けていたGMの部下の方から、「うちのGMはこういうビジョンを話してくれるんですよ」という話を聞く機会が何度かありました。また、印象的だったのは、「チームマネジメントにおける場づくりの必要性に気づいた」というあるGMの言葉です。その方は、以前は自分の話したいことを一方的話してしまっていたそうですが、「部下にもっと発言してほしいとき、こちらから畳みかけても意味はない。自然と発言できる場を作ることが大切なのだとわかった」と聞いたときは、コーチングの効果を感じましたね。竹内さん:描いたビジョンをチームで実現するためには、感情が伴ったコミュニケーションが大前提になると考えているので、GMにそう言っていただけたのはすごく嬉しいです。対話の重要性を社内にもっと広めたい――最後に、今後の展望をお聞かせください。竹内さん:“コーチングによる行動変容の後押し”を実感できたので、引き続きGMへのコーチング提供を続けていきます。今回のコーチングを受けて効果を感じた方が周りにも薦めてくだされば、ゆくゆくはマネージャーや幹部クラスに昇格したメンバーなどへも広げていけるのかなと。当面は希望者を募る形になるかと思います。大竹さん:手を挙げててくれた一部の方のみにコーチングを提供する形は影響力が大きくなりにくいので、何らかの手段でボリューム感を出していく必要もあると考えています。案の1つとしては、選抜型の次世代リーダー育成の一環として提供するのもいいかなと。また、今回のコーチング提供を通して一番強く感じたのは、コミュニケーションや対話の持つ力が社内であまり認識されていないということです。日々の仕事に追われて、「業務を遂行すればいい」という作業的な価値観に偏ってしまっている。今回コーチングを受けたGMは皆さんそのことに気がついていただけたので、対話の力を認識してもらうきっかけは作れたかなと思っています。まだ草案の段階ですが、チームコーチングなどでより大勢の方に受講していただいたり、要職に就いておらずとも受講希望者であれば会社として費用を補助する仕組みを考えるなど、対話に関わる人間をより広く増やしていきたいですね。そうして、“対話が重要である”という価値観を組織に広げていきたいです。[取材]足立愛樹 [編集]大門史果[撮影] 伊藤圭コーチングの法人導入に関するお問い合わせはこちら--------◾️【法人でのコーチング活用に興味がある方はこちら】▼法人向けコーチングサービス『ZaPASS for Enterprise』・1on1コーチングプログラムhttps://zapass.co/business-coaching・コーチング研修プログラムhttps://zapass.co/business-coaching/training▼資料請求フォームhttps://zapass.co/business-coaching/request▼その他の法人でのコーチング活用事例https://zapass.co/blog/tag/case-business--------◾️