人生において目標となるロールモデルを持つことは、自分らしい道を歩むための羅針盤となります。特に女性にとって、同じ道を歩んできた先駆者たちの存在は、大きな支えとなるでしょう。そもそも「ロールモデル」とは何か、なぜ女性にとって重要なのか、そしてロールモデルを見つけるための具体的な方法、実際の女性のロールモデル例などについて、足立コーチにうかがいました。ロールモデルとはロールモデルとは、自分が見習いたいと思う人、自分の目標となる人、自分の未来にインスピレーションを与えてくれる人のことです。何事も、うまくいっている人の真似をするのが一番の近道です。学ぶの語源は「真似ぶ」という説もあります。例えば、新しく習い事を始めるとき、私たちはとりあえず見様見真似から入りますよね。スポーツでも結果を出している人は、独自の成功の秘訣、メソッドを持っており、その人のメソッドや練習法を真似することが上達の近道なのです。仕事も、新入社員であれば、「あの人は何時に出社しているな」「出社後はこのようなルーティンだな」と成果を出している先輩の真似をしてみることによって、最短ルートで成果に繋がる習慣を身につけることができます。ロールモデルは、キャリアにおける生きたお手本だといえるでしょう。ロールモデルについて陥りがちなのが「完璧なロールモデルを探そうとしてしまう」ということです。しかし100%完璧なロールモデルは存在しません。ここで私がおすすめしたいのが「パッチワーク型のロールモデル」です。「Aさんのこういうところがいいな」「Bさんのここを真似したいな」と、色々な人の良いとこどりをすることで、自分なりのロールモデルをつくりあげるのです。また、ロールモデルの「ロール」は英語で「役割」を意味しますが、女性には妻としての自分・母親としての自分・娘としての自分・職場での自分、など多くの役割があります。役割ごとにロールモデルを探すのもおすすめです。例えば自分とはキャリアパスが異なるけれど、働きながら子育てをしている女性が同じ職場にいれば、彼女はあなたにとって、立派な母親ロールモデルなのです。目指すキャリアは異なっても、母親としての経験や、働きながら子育ての困難を乗り越えた経験は、先駆者としての知見をあなたに与えてくれるでしょう。ご自身の状況と何もかもピッタリと当てはまるような、完璧なロールモデルを1人だけ定める必要はないのです。人はそれぞれ色々な役割を全うしていると捉え、役割ごとに良いなと思うところを切り出して、色とりどりのパッチワーク型ロールモデルとして、ご自身で繋ぎ合わせてみてはいかがでしょうか。一方で、「こうなりたい」というロールモデルも大事ですが、「こうなりたくない」という”逆ロールモデル”も上手く活用することができます。例えば「あの人は土日も休まず、毎日夜遅くまでガツガツ仕事をしているけど、私はもっとワーク・ライフ・バランスを大切にしたい」など、「私ならこうしたい!」という理想像を、逆ロールモデルを使ってつくりあげることもできるのです。※ロールモデルとなるプロコーチとの無料体験セッションキャンペーン実施中女性のロールモデルは少ない?ある調査では、「ロールモデル=管理職」という捉え方が、「ロールモデルが少ない」という認識を生み出していると報告しています。確かに、日本における女性の管理職の割合は、世界的にみてまだまだ低い状態です。この割合を上げていくことは女性活躍推進施策上も、社会のためにも非常に重要です。しかし、だからといって、女性の管理職の少なさを、女性のロールモデルの少なさに直結させる必要はないのではないでしょうか。「ロールモデル=管理職」とは限りません。すべての女性が管理職になりたいわけではありませんし、女性にはたくさんのロール(役割)がある分、キャリアのあり方も十人十色なのです。だからこそ、全ての分野において自分の志向と合致する完璧なロールモデル探しが苦戦し、結果として、「ロールモデルが少ない」「ロールモデルがいない」という認識につながっているのではないでしょうか。完璧なロールモデルを探そうとするのではなく、色々な女性の良いとこどりをして、自分なりのロールモデルをつくり上げましょう。その意味でも、ロールモデルは、必ずしも社内で見つけなければいけないわけではありません。組織の外に、あなたが目指すロールモデルが存在する可能性も十分にあるのです。※ロールモデルとなるプロコーチとの無料体験セッションキャンペーン実施中女性がロールモデルを設定するメリット女性がロールモデルを設定するメリットは、「私にもできる」という自信につながることです。私たち人間は自分の中にある「当たり前」を基準に物事を判断します。また、当たり前に思えることの中でしか夢を描けないと私は考えています。「自分にもできるかも」という予感があるからこそ、最初の一歩を踏み出すことができるのです。ロールモデルの良さは、「○○さんもできているのだから、私もできるかも」と思えるようになることです。ロールモデルのおかげで、自分の当たり前の基準を変えることができるのです。例えば、私は海外の大学に在籍していたのですが、卒業するときには、「私なんかが海外で働けるわけがない」と日本に帰って来てしまいました。しかし今当時を振り返ると「本当に働けなかったのだろうか。自分で自分のリミットを作ってしまっていたのではないか」と感じます。今の私であれば、海外で就職し活躍されている日本人の例をたくさん知っているので、「私にもできるかも」と思うことができるのです。もし当時の私にそのようなロールモデルがいたら、自分にとっての当たり前の範囲を拡大し、別の選択ができていたかもしれません。このように、キャリアにおけるロールモデルがなぜ大事なのかというと、自分にもできるという「当たり前」の基準を広げられるからなのです。私の場合は、まず社内で同じような仕事をしている人の中から、ロールモデルを探し始めました。完璧な1人ではなく、さまざまな女性から探そうとしたのですが、社内だけでは限界がありました。そこで次は同じ業界内から探すことにしました。当時、私は金融業界にいたので、業界内のネットワーキングや集まりに積極的に参加しながら探しました。あとは、『PRESIDENT WOMAN』などのキャリア系の女性誌も参考にしていました。おすすめなのは、ネットワーキングに参加して情報収集するだけでなく、実際にネットワークの運営側に回ってみることです。運営することで、同じ想い、志を持った仲間に出会うことができ、彼女たちも私のロールモデルの一部になりました。行動を起こすことで、世界が広がります。自分の当たり前の基準を広げるという点では、コーチングにも同様の効果があります。自分が「これが当たり前」と固執してしまっているものに対して「それって本当に当たり前ですか?」と向き合うのがコーチングだからです。自分の『思考の癖』に気づくことが、変化のきっかけになる場合が多いのです。ロールモデルの設定に、ご自身の内省を伴走するコーチングをプラスすることで、あなたの内面により強くアプローチすることができるようになるでしょう。※ロールモデルとなるプロコーチとの無料体験セッションキャンペーン実施中女性がロールモデルを探す手順と進め方理想を書き出すまずは、自分がどんな人になりたいのかを思い浮かべます。自分が素敵だなと思える人、こうなりたいなと思う人、自分はその人たちのどんなところを真似したいと思ったのでしょうか。箇条書きにしてみたり、絵やイメージ図を描いてみることも、ロールモデル探しの第一歩としておすすめです。自分の理想像を可視化しておくことで、何が自分のアンテナに引っかかるのかが分かります。私はコーチングのなかでクライアントさんと同様のワークをすることがあるのですが、クライアントさんのなかには、自分の理想がそもそも分からないという方も多くいらっしゃいます。そのように理想像から始めるのが難しい方には、「こういう人にはなりたくない、こういう生活はしたくない」、という理想像の逆から始めてみることもご提案しています。そのほうが進めやすいという方もいらっしゃいます。いずれのアプローチでも最終的には皆さまご自身の理想像を描くことができるようになっています。性別・年齢にこだわらずに探す「この部署とこの部署で経験を積んで、ゆくゆくはこうなりたい」という理想像を描く際、必ずしも年上の女性にこだわる必要はありません。もし男性でもあなたの理想を実現している人がいるのであれば、その人はあなたの立派なロールモデルになります。男性であってもその人から学べることがたくさんあるはずです。また、ロールモデルは年上とは限りません。例えばもしあなたが「私は子育てを優先したい」「趣味を大事にしたい」と考えているとして、もしそれを実現できている後輩がいるのなら、その後輩はあなたにとっての立派なロールモデルなのです。大切なのは「女性のロールモデル=女性の先輩」という固定概念にとらわれず、幅広い視野で探すことではないでしょうか。とりあえず真似してみる「あんな風になりたいな」と思うことができる人を見つけたら、次は素直に真似をしてみましょう。実際に真似をしてみると、違和感があったり難しかったり「自分にはフィットしないな」と感じることがあるかもしれません。その感情を無視しないでください。「あの人ができたのだから、私にもできるはず」という考え方もありますが、その人とあなたは違う人間です。その線引きも大事なのです。その前提を頭に置いたうえで、まずは行動しましょう。持ち物など、簡単に真似できそうなところから始めてみてもいいのです。例えば「あの人のペンが素敵だから同じものを使ってみよう」とか「あの人のノートが素敵だから真似してみよう」など。もしかしたら、それらの小物にも特別な意味や成果を出している秘訣があるかもしれません。素敵だと思えるものを使うことで自分のモチベーションが上がる効果もあり、自分に変化を起こすドライバーにもなるでしょう。ロールモデルに相談するロールモデルを真似してみると、「こういうときはどうしているのだろう」と疑問に思うことがでできます。そのときはロールモデルに相談してみましょう。「これをやってみて、ここでつまずいたのですが、どうやって乗り越えましたか?」と相談してみることで、自分の疑問も解消できますし、ロールモデルとのつながりも深まるので一石二鳥です。私は積極的にロールモデルの方をランチやお茶に誘いました。そして「いただいたアドバイスは必ず実行する」「お礼をちゃんと伝える」「結果を報告する」ということを実行していました。そうすることでロールモデルから「この人は教え甲斐があるな」と思ってもらえるようになり、さらに深いアドバイスをいただくことができるのです。自己嫌悪と向き合うロールモデルを真似しようとして、うまくできずに自己嫌悪に陥ることがあります。しかし、「なんで自分にはできないんだろう」と自己嫌悪を感じて落ち込む必要はありません。大事なのは、行動することで、何が自分に合うのかを知る、ということです。「自分はこれが良いなと思って真似してみたけれど、全部が自分に合うというわけじゃないな。この部分は自分には合わないな」というように、行動したからこそ、気づけたことに意味があるのです。キラキラしたロールモデルに憧れて真似したけど、うまくいかなかったというのも、自分に合わないものは捨てて、本当の自分を見つけていくために必要な作業なのです。例えば、前に朝活というのが流行しました。早起きしてその時間を仕事や趣味、家事にあてるキラキラした女性がたくさん紹介されていました。私もそんな女性に憧れ、朝活に挑戦してみたのですが、アラームをかけても早起きできず、そのたびに自己嫌悪に陥っていました。しかし、自分はたっぷり寝て、朝はゆったり過ごすことが心地良いのだと気づいてからは、とても気持ちが楽になりました。自分にはできないと落ち込むのではなく「自分には合ってなかっただけ」と割り切ることも大切です。若いうちからどんどんトライして、自分の合う・合わないを知ることは大きな財産になるでしょう。※ロールモデルとなるプロコーチとの無料体験セッションキャンペーン実施中実際のロールモデルの例多くの女性にとって、一番身近なロールモデルはやはり母親ではないでしょうか。私の場合は、働く女性として子育てしながらキャリアを積んでいた母親の影響を大きく受けています。私にとっての当たり前は、母というロールモデルの影響なのです。社会人になってから自身のキャリアデザインを描くうえでは、役員・部長・課長など、役職を持って活躍している女性を目標にしていました。また、当時の私は将来子供を持ちたいと考えていたので、職場のワーキングマザーの先輩に、計画出産についてどう思うか相談したり、母乳育児の話や、「小1の壁」の話を聞いたりしていました。特に目からウロコだったのが、保育園時代の方がある意味で楽だったという体験談です。小学校に入ってからの方が楽なのかなと思っていたので意外でしたし、自身のキャリアプランを描くうえで非常に参考になりました。また最近では、私は茶道をしているので、茶道の先生もロールモデルの一人です。将来私もこんな60代、70代になりたいなと憧れの気持ちを持ちながら学んでいます。先生のように年上の方だけでなく、若い方とのお付き合いを通して学ぶこともたくさんあります。とにかくどんどん色々なところにアンテナを立てるのが、ロールモデルを見つけるコツなのです。また、ロールモデルがどうしても周りにいない場合、コーチをロールモデルにするのもひとつの方法です。ZaPASSにはさまざまな経歴やバックグラウンドを持つコーチが在籍しています。コーチが培ってきたキャリアはもちろん、セッションでの振る舞いやコミュニケーションの取り方からも、学ぶことは多いでしょう。※ロールモデルとなるプロコーチとの無料体験セッションキャンペーン実施中ロールモデル探しにコーチングをプラスする私のクライアントさんには女性経営者の方が多くいらっしゃるのですが、女性経営者としてのロールモデルが少ないことについては皆さん悩まれてきたようです。悩みながらも、男性の経営者に相談したり、良いところを真似したりして皆さんロールモデルを探す努力はされてきたのですが、なかなか漠然とした不安感が拭えないと。そのようななかでコーチングにたどり着いたという方が多くいらっしゃいます。そんな女性経営者の方からは、「コーチという自分の壁打ち相手を得たことで、経営者として根底にある孤独感と向き合うことができるようになった」、「コーチからの問いの投げかけにより、自分の思い込み、思考の癖に気づくことができるようになった」と仰っていただきます。漠然とした不安感でしかなかったのが、次第に自分のなかのモヤモヤが晴れ、自分の理想の状態を明確に描くことができるようになったと仰います。ロールモデルを設定することのメリットが「自分の当たり前を広げる」だとすれば、コーチングを通して、自分の思考の癖に気づき、当たり前の基準を見直すことにも、効果としては似たようなものがあるのかもしれません。コーチングをしていて感じるのは、自分で自分にリミットをかけてしまっている人が多いということです。そして、そのリミットには自分ではなかなか気づくことが難しいのです。なぜなら、そのリミットが自分にとっての当たり前になってしまっているからです。当たり前を続ける限り、現状からの変化は期待できません。自分が思い込んでいる当たり前に「本当にそうですか?」「それしか方法はありませんか?」と投げかけるのがコーチングなのです。※ロールモデルとなるプロコーチとの無料体験セッションキャンペーン実施中まとめキャリアにおけるロールモデルがなぜ大事なのかといえば、「私にもできそう!」という感覚を醸成し、「自分の当たり前」の基準を広げてくれるからです。完璧な1人のロールモデルを求めるのではなく、パッチワーク型で自分だけのロールモデルをつくりましょう。何もかも自分と同じキャリアである必要はありませんし、「ロールモデル=年上の管職理の女性」というわけでもありません。ロール(役割)ごとに男女、年齢関係なく探してみてはいかがでしょうか。もし社内で見つからなければ、会社の外に飛び出してみましょう。それでもなかなか見つからないという方は、ぜひコーチングを体験してみてください。自分の思考の癖に気づき、当たり前の基準を見直すことが突破口になるかもしれません。ZaPASSのコーチはさまざまな業界の出身者が在籍します。育児と両立させながらコーチをしている女性もいます。きっとあなたのロールモデルにもなるコーチが見つかるはずです。どうしようもなく行き詰まってしまったとき、誰かに話すだけで、誰かに話を聴いてもらうだけで、心が軽くなることってありますよね。そんなときにも、是非コーチングを活用してみてください。※ロールモデルとなるプロコーチとの無料体験セッションキャンペーン実施中監修者足立 惠美子氏 :ZaPASSプロフェッショナルコーチ米国の大学卒業後、新卒でJPモルガンに入社、外国為替業務に従事。その後、野村證券に転職。投資銀行部門(インベストメント・バンキング)にて、M&AやIPOを含む資金調達ファイナンスのアドバイザリー業務に従事。途中、人事部に異動し、部門の人材採用戦略責任者を務めた。産休・育休・時短勤務の取得期間を含め、金融業界には通算15年在籍。野村證券退職後は、シンガポールにある医療系マーケティングコンサル大手に海外転職。世界17か国の支社を統括する経営企画部に所属。マネジメント直下で、各国の事業責任者とM&A案件遂行や、業務改革を推進。30代後半、組織・人材戦略方面へのキャリアシフトを志し、リスキリングと学び直しのため、働きながらシンガポールで大学院に進学。INSEADで組織心理学の修士を取得した。現在は、エグゼクティブコーチ、組織人事コンサルタントとして独立。◾️参考メディア人材育成で必要なスキルとは?若手を育成するポイントや目標について解説 | SES業務管理の統合ツール 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