転職やキャリアの方向性を考える際に重要なのが、自己を分析し、自分の強みや価値観を理解することです。しかし、自分ひとりだけで自己分析をすると、見落としが発生したり、自分を過小評価してしまったりするリスクがあります。キャリアコーチングは、キャリアの専門家であるコーチの視点から、あなたが気づかなかった強みや可能性を引き出します。あなたがキャリアを築くにあたり、大きな助けとなるでしょう。この記事では、キャリアコーチングが自己分析に最適な理由や、その効果を高めるためのポイントをキャリアアドバイザー兼プロコーチの山田昌史さんにお伺いしました。※今なら無料体験キャリアコーチング提供中自己分析は重要だが自分だけでは難しい私たちは、自己の強みや弱み、価値観を深く理解しようとしたとき、固定観念や先入観に囚われがちです。そこで大切なのが、自分の思考の癖を見抜く「他人の目」になります。他人の目から自分を理解するのが、自己分析には非常に大切です。前提:転職活動や日々のビジネスで「自己分析」は重要前提として、転職活動や日々のビジネスにおいて自己分析は非常に重要です。なぜなら、転職の面接で自分の強みやキャリアの目標を明確に伝える必要があるからです。また日々の仕事でも、自分のスキルや方向性を頭に入れながら仕事をしているかどうかで、業務の効果は変わってきます。・自分はどのような働き方が合っているか?・チームにおける自分の役割は何か?・自分が何に情熱ややりがいを感じるか?自己分析し、これらを知ることで、より満足度の高いキャリアを築けるでしょう。自分だけの自己分析は客観性に欠ける自分だけで自己分析をするのが難しい理由、それは客観性に欠けるからです。私たちはどうしても、自分のことについては主観的になりがちです。つい、自分が見たいものだけを見てしまいます。これは自分の弱みを見落とすことや、自分の才能を過小評価することにつながります。・得意だと思っていたスキルが、実は平均的なスキルだった・見過ごしている強みが、実は他人に高く評価されていたこのような認識のズレは、今後のキャリア形成において大きな障害となるかもしれません。客観的な自己分析には、外部からのフィードバックが不可欠です。そのためにぜひ活用してほしいのが、キャリアコーチングなのです。自己分析が甘いと転職活動で苦労する自己分析が甘いまま転職市場に乗り出すと、さまざまな困難に直面する可能性があります。自己分析を通して自分の強みや価値観、キャリアの目標を理解していないと、どのような職種や企業が自分に適しているかの判断が曖昧になります。その結果、自分に合わない職業を選んでしまうリスクがあるのです。自己分析が浅いと、自分が何を求めているのか、何に情熱を感じるのかがわからないと、転職先の企業とのミスマッチを引き起こします。そして結果的に、転職先の満足度は低くなってしまいます。自己分析は、転職活動をスムーズに進め、自分らしいキャリアを築くための重要なステップなのです。キャリア設計で失敗してしまう可能性が高い自分の能力や興味、価値観を理解していないと、自分に合ったキャリアパスを選ぶのが難しくなります。自分が得意とすることや、心からやりがいを感じることに気づかず、希望と合わない職場に就いてしまうのです。キャリア設計においては、単に今の仕事内容だけでなく、将来的な目標も考慮する必要があります。自己分析を怠ると、短期的には成功したとしても、長期的なキャリアの満足度は低下する可能性があるでしょう。※今なら無料体験キャリアコーチング提供中キャリアコーチングが自己分析に最適な理由オートクライン効果で自分の想いをクリアにするコーチング用語に、オートクライン効果というものがあります。これは「話すことで自分の考えや感じていたことに気づくこと」を意味します。元々は「自己分泌」を意味する医学用語です。自分がこれまでどういう人生を歩み、そのとき何を考えていたか。それを口に出して、コーチに聞いてもらうだけでも、「自分はこういう傾向があるな」「こういうのが好きなんだな」というのが自然に出てきます。これはコーチングの特性であり、メリットです。自分の強みや長所がわかる強みとは、つまり他人はやっていないけど自分はやっていることです。たとえばあなたの職場に、いつも自分のデスクを綺麗にしている人はいないでしょうか。それは、できない人にとっては素晴らしい強みです。しかし本人は当たり前にやっていることなので、強みだと認識していない人がほとんどなのです。自分のデスクを綺麗にできる人なら、ビジネスでも正確に資料を作れたり、メールを正確に分析できるスキルがあるかもしれません。こういうことは人に言われないと気づきません。そして「自分はあまり得意なことがない、仕事も専門性がない」と低い自己評価にとどまってしまっているのです。キャリアコーチングを受けることで、自分の当たり前が実は「強み」なのだと気づきます。そして自己肯定感が高まり、新たな一歩を踏み出せるようになるのです。職務経歴書ではPRできない良さが見つかる自己分析を進めると、職務経歴書には書けないが、実は重要な自分の特性やスキルを発見することがあります。これらは履歴書や経歴書では表現しにくい、あなた独自の強みや個性です。たとえば、チーム内での人間関係を円滑にする能力や、緊急時の冷静な判断力など、日々の業務で自然と発揮されるスキルがそれにあたります。マネージャーが自分のスキルを職務経歴書でアピールする際、自分が事業でどのように成功したかをPRするのではないでしょうか。もちろんそれも大切ですが、その人が部下とどのように接するのかも同じくらい大切なスキルです。そういったことは職務経歴書に書かないので、なかなか本人は気づきません。しかし、自己分析をすることで、面接における大きなアピールポイントとなり、他の転職希望者と差別化が可能になるのです。「ジョハリの窓」の観点でみる、キャリアコーチングが自己分析に最適な理由キャリアコーチングの究極の目的そもそもキャリアコーチングの目的は何でしょうか?キャリアコーチングの究極の目的、それは「人生について考えること」です。人生について考えるときに、自分ひとりのことだけを考えて完結することはありえません。なぜなら、人として生きている限り、必ずどこかで誰かと関わっているからです。上司・同僚・家族・友人、いろいろな人の中に「あなた」はいます。「自分のことは自分さえわかっていればよい」とはならないのです。1人で自己分析を行った場合、確かにある側面については完璧になるかもしれません。しかし人生はいろいろな人との関わりなので、それだけでは不十分なのです。自分だけが幸せな人生は、本当にあなたが望む人生でしょうか?自分だけで自己分析しても、自分の枠から抜け出すことは困難です。そこで考えてみてほしいのが「ジョハリの窓」です。ジョハリの窓とはジョハリの窓は、「自分から見た自分」と「他人から見た自分」との認識の違いを分析し、自己理解を深めるツールです。4つの視点(窓)から自己分析を行い、自分と他者の認識のズレを発見します。そして、そのズレを一致させていくことで、他人とのコミュニケーションを円滑にします。ジョハリの窓モデルを活用することで、自己分析の精度を高め、キャリア設計や人間関係の向上に役立てられるのです。開放の窓(自分も他人も知っている)「開放の窓」は、自分も他人も知っている自己の側面を指します。自己分析とコミュニケーションの基礎となる部分です。この領域が大きいほど、自己表現の幅が広がります。開放の窓の領域は自分も他人も知っているような自己の領域ですが、それをしっかりと説明できるまで言語化できている人は意外と多くいません。キャリアコーチングにおいては、この領域部分をしっかりと言語化することで他人に伝えられるようにするのです。そうすると、コミュニケーションがスムーズになり、生きやすさにもつながるはずです。盲点の窓(他人は知っているが自分は知らない)「盲点の窓」は、他人は気づいているけれども自分自身は気づいていない側面を指します。盲点の窓を知ることで、自分の未知の強みや改善すべき点が発見されます。先ほどのデスクを綺麗にする例も、まさに「盲点の窓」といえるでしょう。盲点の窓は、先程述べた通り自分だけで自己分析をするだけでは気づきにくいものです。キャリアコーチングを受け、コーチからフィードバックを受けることによって、明らかにすることが可能です。秘密の窓(自分は知っているけど他人は気づいていない)「秘密の窓」は、自分自身は自覚しているが他人はまだ知らない自分の側面です。「本当はこう考えているけど、なかなか人に言えない」という想いを抱えている人は、案外多いのではないでしょうか。コーチングの時間とは、そのような想いをコーチにぶつける場であるとも言えます。「こう言ったら、嫌味に聞こえるかもしれない」「別にわざわざ言うほどのことでもない」そういったことも、ぜひコーチに伝えてみてください。なかなか他人に言えない自分の想いを言語化し、コーチに伝えることで、自分をしっかり認めてあげる効果もあります。そしてコーチと相談しながらキャリアプランに組み込むことで、より満足度の高いキャリアを築けるようになるでしょう。未知の窓(自分も他人も知らない)「未知の窓」とは、自分自身も他人もまだ認識していない自分の側面を指します。この窓は、日常生活を送っているだけで表に出ることはまずありません。また自分だけで自己分析するだけでは、なかなか見つからないでしょう。深い自己分析、自己理解を通じて、初めて明らかになるものです。コーチから「私はこう思いますが、なぜあなたはそう思うのですか?」と聞かれて、初めて気づくことが、コーチングのセッションでは多くあります。まさにコーチとの対話の中で共創的なアプローチで気づくものです。自分も他人も気づかない未知の窓を開けられるのは、まさにキャリアコーチングの醍醐味といえるでしょう。※今なら無料体験キャリアコーチング提供中キャリアコーチングを活用して自己分析を成功させるポイント自己分析に対して前向きになる多くのクライアントと接していると、自己分析に対し前向きな態度でいることが、非常に重要だと感じます。「自分は一体どのような人間なのだろう?」「自分について、さらに知りたい!」そのような感覚で興味を持って臨んでもらうと、自己分析がはかどります。楽しんでやってもらうことで、よいセッションになるでしょう。自分が知っている部分については、通常の対話でも整理すれば出てきます。しかし自分が知らない部分については、積極的に知りたい気持ちがないと、なかなか出てこないのです。暫定でセルフワークを実施するコーチングの前に自分のキャリアの棚卸しや人生の振り返りなどのセルフワークを実施すると、コーチングがより有意義な時間になります。ここで気をつけてほしいのは、自分はこうだと決めつけすぎないことです。もちろん「自分はこうだ!」と確信できるのはよいことです。しかしこれが自分なのだと固定化しすぎてしまうと、コーチングで新しいことを何も得られなくなってしまいます。セルフワークは、コーチングの前に完成させるものではありません。「いったん暫定で書いてみました」くらいで問題ありません。セッションでコーチと一緒によいものにしていこうという気持ちの方が、ずっと大事です。過去の選択のタイミングを振り返る事前準備でセルフワークをしようと思ったけど、まったく何も出てこない、という人もいるかもしれません。そのようなときにぜひ試していただきたいのが、過去の選択のタイミングを振り返ることです。そうすることで自分の癖を発見し、アウトプットしやすくなります。その選択には「自分で選んでいるように見えて、実は親が選択したものだった」「周りの友達に影響されたものだった」というものも多くあるはずです。選択と言っても、高校や大学への進学といった大きなものである必要はありません。友達とどこへ遊びに行っていたか、といったレベルのもので十分です。自分はどういったところが譲れなくて意思決定したのか、そのヒントは過去にあります。未来のことを考えるよりも、過去のことを考える方が、ずっと簡単です。過去の自分の選択を思い出すことで、よりセルフワークがはかどるでしょう。私はキャリアコーチングで、よくクライアントに問いかけることがあります。それは「小さいころ、スーパーに行ってお菓子を買った経験はないですか?」という質問です。なぜそのような質問をするのかというと、小さいころの方が、何も考えずに選択しているからです。すると「おまけがあるものを選んでいた」「この味が好きで、毎回これを買っていた」というような答えが返ってきます。そこで「今も似たようなことはありますか?」と問いかければ、それが自己分析になるのです。近年、人生においても自己分析が大切な理由意思決定する機会が増えている今は選択の自由がある分、意思決定をする機会が以前よりもずっと増えています。終身雇用制度が崩壊したことも、そのひとつといえるでしょう。数十年前までは、新卒で入った会社にずっといればよかったので、キャリアを考える必要はなかったのです。しかし今はそのような時代ではありません。・自分にはどのような傾向があるか?・どのような人生を送りたいのか?・どういう風に人と関わっていきたいのか?これらが自分の中で整理できていないと、なかなか意思決定はできません。ですから自己分析し、自己理解することが非常に重要なのです。うまく内省できるようになる内省とは、自己の思考や感情、動機を深く掘り下げ、自己認識を高めるプロセスです。内省を通じて、私たちは自分と深く向き合い、自分の行動や決定の背後にある動機や感情を理解できるようになります。内省し、自己の認識をアップデートすることは、キャリア形成において有益です。キャリアコーチングを経験すると、どのタイミングで内省すればよいか、自分で何となくわかるようになります。「今、モヤモヤしているな」と感じたとき、自分だけで改善できるものなのか、もう一度キャリアコーチングを受けるべきかの判断ができるようになるのです。このスキルは今後の人生において、得難い財産となるでしょう。自己分析に関するよくある質問Q:自己分析といっても、最初に何をすればよいのですか?私がおすすめしているのは、小学校のときのことを思い出してもらうことです。たとえば「小学校低学年のころの昼休みに、いつも何していましたか?」などです。そうすることで「自分は本来、こういうものが好きだったのだな」と気づけるでしょう。小学校高学年になると空気を読み始めるので、できれば低学年がおすすめです。Q:何ができれば、自己分析できていることになるのですか?それは、自然な状態の自分を知ることです。大人で、自然な状態で生きている人はまずいません。皆、社会に多くある常識やルールに縛られて生きています。いわば鎧を身にまとっている状態です。キャリアコーチングの目標は、この鎧を取っ払った状態の、本来の自分を知ることです。キャリアコーチングを受けることで「これは今、いらないものだな」「これは重荷だけど、今必要だから背負わないといけないな」とわかります。まとめこの記事では、キャリアコーチングで自己分析を行うことの重要性について紹介しました。自己分析は、キャリアの方向性を明確にするのに欠かせないステップです。自己分析で自分の強みや弱み・価値観を理解し、それを生かすことで、より充実したキャリアを築くことが可能です。キャリアコーチは、あなたが自分を客観的に見られるようサポートします。キャリアコーチングを受け、定期的に自己の認識をアップデートすることで、あなたの可能性は最大限まで引き出されるでしょう。※今なら無料体験キャリアコーチング提供中監修者/インタビュイープロフィール山田 昌史氏:ZaPASS登録コーチ首都大学東京(現:東京都立大学)卒業後、通信会社の法人営業としてキャリアをスタート。その後学習塾教室長を経験した後にキャリアアドバイザーに転職。自分自身の特性にマッチした職業選択の重要性に気づき、中高生のキャリア教育から見直すべきだと考えて独立。Edtechベンチャー企業CMOやNPO法人理事を歴任しながら、株式会社STAIRZを創業。人生における様々な選択に、納得感を持たせることをミッションに活動する。最恐ブラック企業、ベンチャー企業、大企業、フリーランス、起業というほぼ全てのパターンを経験。キャリアとしては全方位的にお話できるのが強み。■関連記事転職相談にキャリアコーチングがおすすめな理由とは?キャリアコーチングの選び方、活用方法をご紹介キャリアコーチングは必要ない?メリットや効果、必要な人について解説します30代のキャリア相談は誰にしたらいい?キャリアコーチングがおすすめの理由をご紹介20代のキャリア相談は誰にしたらいい?キャリアコーチングがおすすめの理由をご紹介キャリアコーチングを学ぶためにおすすめの本をご紹介!メリットや本以外の学習方法も解説キャリアアップとは?転職でキャリアアップさせるための秘訣や注意点をご紹介キャリアプランとは?具体的な作成方法や思いつかない場合の対策をご紹介自分軸とは?自分軸を大切に生きることのメリットや作り方を解説30代が仕事で何がしたいか分からない時はどうしたらいい?解決策をご紹介【コーチ監修】女性のキャリアプランはどう立てる?実現する方法やポイントを解説「3年後・5年後・10年後の自分」とは?キャリアプランの考え方や回答例を紹介【コーチ監修】自己理解とは?必要性やコーチング等で自己理解を深める方法をご紹介【コーチ監修】ロールモデルとは?女性のロールモデルの例や見つけ方をご紹介人生の輪(バランスホイール)とは?書き方やコーチングにおける活用法をご紹介自己理解に役立つライフラインチャートとは?作り方やコーチングにおける活用法をご紹介キャリアコーチングとキャリアコンサルティングの違いは?メリットや向いている人を解説