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コラム
「相互援助システムを社会に隈なく届ける」——コミュニティ・コーチングを通じたポスト資本主義社会の実現を目指して #垂水隆幸
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ストレングスコーチの重次泰子です。
私は、通常のコーチングにGallup社が開発したストレングスファインダーを取り入れた、「ストレングス・コーチング」を行っています。
ストレングス・コーチングとはなにか?どのような価値があるのか?自分らしさに磨きをかけるストレングス・コーチングをご紹介します。
ストレングスファインダーは、自身が無意識に繰り返す、思考や感情、行動のパターンがわかるツールです。これらは、世界の200万人の成功者へのインタビューをもとに抽出されたもので、34の資質と呼ばれるもので表されます。
Gallup社の分析によると、成功した人が持つ資質は実に様々で、34の資質には優劣は見られなかった、つまり成功する方法は多様であることがわかりました。
成功者に唯一共通していたのは、皆自分をよく理解し、自身の資質を強みとして活かしていたことでした。
もっとも、自分を理解することは、時に自分の嫌な部分を直視することでもあり、容易なことではありません。
ストレングスファインダーの資質を使って考えると、「今、私の○○の資質が強く働いているな」というように、自分の傾向を客観的に捉えられるので、自分自身を受け入れやすくなり、自己理解が進みます。
ストレングスファインダーで自分の資質を認識し、ストレングス・コーチングで理解を深め、活かし方がわかることで、他の人には無い「強み」として使うことができます。
私は2018年にGallup社からストレングスコーチの認定を受け、企業研修やビジネスパーソンへのコーチングを行っています。
ストレングス・コーチングでは、ストレングスファインダーの診断結果を基に、自分の資質(傾向性)を知り、深く理解し、それを強みとして活かしながらなりたい姿を目指していきます。コーチはそのプロセスを伴走します。
私のストレングス・コーチングの流れは、概ね以下の通りです。
①ストレングスファインダーを受検する。
②34の資質を理解し、自分が無意識に繰り返す思考や行動のパターンを知る。
③自分の資質がうまく活かせているとき、つい暴走してしまうときを自覚する。
④自分のなりたい姿、目標、実現したい時期を設定する。
⑤自分の資質を強みとして活かすことを意識し、うまく行くパターンを増やし、陥りやすいパターンを自覚しながら、ゴールを目指す。
一連の流れを通して自分らしさに磨きをかけながら、夢や目標を目指していきます。
自分の資質を活かしたアプローチをとると、より快適に、楽しく、そして早く、目指す姿にたどり着くことができます。
例えば「フルマラソンを走りたい」という目標を立てた場合、「目標志向」の資質を持つ人なら、期日を決めてエントリーし、その日までに42.195キロ走れるよう、毎月少しずつ距離を伸ばして目標を設定するアプローチがおすすめです。
しかし、この方法は「社交性」の資質を持つ人に当てはまるとは限りません。1人で黙々と走ってもつまらないし、楽しくないので早々に嫌になってしまうかも知れません。同じ志の仲間をフェイスブックなどで募り、定期的に練習会を催して楽しく走り、皆で大会に出る方が効果的でしょう。
このように、ゴールは同じでも、持っている資質によって効果的なアプローチは全く異なります。大事なのは人のやり方をまねるのではなく、自分らしさに磨きをかけることです。
これらはシンプルな例で、実際のところ、「目標志向」を持つ人の中でも有効なアプローチはそれぞれ異なります。資質の出方は人によって違いますし、さらに複数の資質の組み合わせで、その人特有の行動パターンも実に多種多様です。
自分自身を探求しながら資質の活かし方を見出し、実践することを繰り返しながら前に進むことができるのが、ストレングス・コーチングが持つ価値であると考えています。
自分自身がわかってくると、他者との関係も改善します。
ビジネスマンとして活躍されている皆さんは、ものすごい量のタスクを抱え、多くの役割を担われています。プレーヤーとして、マネージャー、リーダーとして、家庭では父、母、そして高齢のご両親の子として。
毎日奮闘されている中で、思うようにならないことにストレスを感じたり、ご自分や周りを責めたくなることもあるのではないでしょうか。
自分の資質を理解すると、「ああ、自分の○○の資質が働いているからイライラするのだな」と客観的な視点で自分を捉えることができます。
例えば「責任感」という資質。一度引き受けた仕事は何があってもやり遂げられる才能ですが、暴走させてしまうと、約束を果たせなかったときに自分や他人を責めてしまうことがあります。
あるプロジェクトを進める中で、他のメンバーが何らかの事情で締め切りを守れなかった場合に「なぜ守らないの?やるって言ったじゃない?」とその人を責めてしまうと、チームの関係性が悪くなり、協力して仕事を続けることが難しくなってしまうかもしれません。
しかし、自分の陥りがちなパターンと資質の関係性を知っていれば、「ああ、いま自分の責任感が反応して怒りが湧いているのだな」という思考をワンクッション挟むことができ、その後の行動を変えることができます。
また、人の傾向性を観察することで、「この人はこの傾向性があるからこう考え動くのだな」と理解し、受け入れることもできます。
自分がついやってしまうパターンへの対処法を把握し、自分とは異なる傾向の他者を許容することができると、メンバーの関係性が良くなり、チーム全体で成果を上げることにもつながります。
私のクライアントの皆さんは、「自分が当たり前だと思っていたことが、実は他の人には無い才能だった」など、ご自分を肯定的に捉え、楽しみながら取り組まれています。
コーチとして関わらせていただく中で、私自身も自分の資質(収集心、学習欲、ポジティブ)をフル稼働させています。皆さんの話を聞きながら、どんな行動パターンがあるのかを一緒に探求すること自体がとても楽しいです。
クライアントさんが、試行錯誤しながらご自分の強みに磨きをかけ、自信をもって成果を上げていかれるプロセスを一緒に歩ませていただけることは、私にとっても大きな喜びです。
是非一度、皆さんにもワクワクしながらご自分を探求する体験をしていただきたいと思います。
[構成編集・文] 重次泰子